イギリスの2018年GDP成長率は1% G7で最下位 OECD予測

 

 

f:id:donaldnakamura:20170923180512j:plain

 

2018年のイタリア、フランス、ドイツ3か国の成長率は、イギリスよりも高い、という経済協力開発機構OECD)の最新予測が発表された。

 

EU離脱による不安が消費者心理にのしかかり、ビジネスへの投資を妨げてしまうことが原因とされている。

 

 

2018年GDP成長率1%(予測)

イギリスの2018年のGDP成長率(予測)は1.6%から1%に下方修正された。

 

これはOECDが今年6月に発表した予測から変更されていない。

 

OECDは「イギリスでは、消費や投資の低迷によりGDPの成長が鈍っている。2018年にはEU離脱交渉の結果についての不安要素が原因で、この成長鈍化はさらに進むとみられる」と述べている。

 

一方、イタリアの2018年の成長率は6月の予測から0.4%上昇して1.2%に変更された。

 

またドイツは2.1%、フランスは1.6%とそれぞれの成長率がイギリス以上になると予測されている。

 

これら3国の成長予測は、ユーロ圏の景気回復によって見込まれるものである。

 

 

秋の予算編成にプレッシャー 

この予測結果はフィリップ・ハモンド大蔵大臣にとって大きなプレッシャーとなる。

 

ハモンド蔵相は11月22日に公表される秋の予算編成で、消費の活性化による景気向上を求められているからだ。

 

各大臣たちは現在、公共サービスへの歳出削減と公務員たちの昇給のために、各省庁への予算割り当てについて大蔵省と交渉を続けている最中だと考えられている。

 

また国会議員たちは、EU離脱交渉が終わるまでのあいだ民間投資が延期されてしまうと見られており、これが経済の長期的な成長にダメージになることを懸念している。

 

イギリス大蔵省のスポークスマンは「イギリス経済は過去4年にわたって成長を続けてきた。就業率も記録的な高さを示している。これは喜ばしいことであるが、安心できるものではない。生産率の上昇に集中することで、我が国の賃金上昇と生活水準の向上を継続さなくてはいけない」と述べている。

 

 

OECDによる予測

OECDによると、イギリスの労働市場は失業率が4.5%未満にまで下落したあとも活発な状態が続き、記録的な水準を維持した。

 

しかし生産高の低下や実質賃金の上昇は期待できないとしている。

 

また通貨ポンドの下落は輸出産業を少しずつ回復させる一方、インフレを進め購買力や民間の消費を抑えてしまうと見ている。

 

日本は過去25年にわたり主要7か国の中ではもっとも低い成長率を記録してきた国だが、それでも2018年のイギリスよりは高いレベルのGDP成長率が見込まれている。

 

アメリカとカナダも2018年はやはり高い成長率を見込んでおり、G7の中ではイギリスが最も低い成長率となる見込みだ。

 

 

遅れて現れたイギリスの景気減速 

OECDエコノミストたちをはじめとする多くの専門たちが、国民投票後のイギリス経済の下落を予測していた。

 

しかし2016年後半にイギリス経済が持ち直してきたため、昨年の成長率を1.8%に上方修正する結果となった。

 

しかし2017年1~3月には0.2%、4~6月には0.3%の景気減速となったことで、国民投票前に予測されていた経済へのダメージが遅れて発現したものと見られている。

 

なお、全世界のGDP成長率は2016年の3%から2017年には3.5%、さらに2018年には3.7%と予測されている。

 

 

 

 

www.theguardian.com