HSBC イギリスのEUを離脱により1,000人の雇用をパリへ移動

 

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イギリスのEU離脱を契機に雇用をロンドンから移す計画を発表したのはHSBCが初めて。

 

ダボスで行われた世界経済フォーラムに出席したCEOのスチュアート・ガリヴァー氏は「2年後にEU離脱が実行されるタイミングで、私たちは移動することになります」と語った。

 

これはロンドンが持っているヨーロッパ金融の中心地としてのステイタスが受けることになる最初のダメージとなるだろう。

 

ガリヴァー氏は、テレーザ・メイ首相がイギリスがヨーロッパ単一市場から離脱する意思を表明した翌日に、このHSBC移転計画を発表した。

 

現在、ロンドンにある金融機関はEU圏内で自由に取引ができる「パスポート」と呼ばれる権利を使うことができる。

 

しかしその権利を奪われてしまうと、ほかのヨーロッパ諸国との取引が事実上できなくなるのだ。

 

ガリヴァー氏はブルームバーグ・テレビジョンのインタビューで:

外国為替市場、投資適格債券市場、株式市場、またはハイイールド債市場のいずれも、イギリスから移動してしまうことはないと思います」と述べる一方、「とくにヨーロッパの金融規則によってカバーされている金融取引はイギリスから出す必要が出てくるでしょう。HSBCの場合、収益の約20%を占めています」と語っている。

 

そしてこの分野の雇用はフランスへ移動することになる、という。

 

ガリヴァー氏のコメントは、EU離脱がロンドンのシティから雇用を追い出してしまう結果になることを再び明確にすることとなった。

 

ガリヴァー氏によれば、HSBCは2002年にフランス商業銀行を買収しているため、EUとの取引はすでにスムーズに行っていることから、銀行のオペレーションの移動も急ぐ必要はない、としている。

 

「イギリス政府が単一市場からの離脱を表明したことで、(イギリスの)ほかの銀行はEU圏内での銀行業務ライセンスを取得するかどうか、すばやい決定を迫られています。しかし私たちは(すでにフランス商業銀行を傘下に持っているので)その必要がないのです」

 

しかしながら、やはり本社機能のためにはイギリスがやはりベストであると語り、本社機能を香港に移すという提案は棄却されている。

 

テレーザ・メイ首相は1月26日(木)にJPモルガンのCEOジェームズ・ダイモンなど、アメリカの金融機関のトップたちと会談する予定。

 

JPモルガンはイギリスに1万6千人の従業員を抱える。

 

1月初めにはEU離脱のために「数年のうちにイギリス国内の雇用削減が行われるだろう」と語っていた。

 

以前JPモルガンは、イギリスがEU圏内で金融取引をする権利を失うのであれば、イギリス国内から4千人の雇用が失われるだろうともコメントしていた。

 

 

 

metro.co.uk